初代コペン(L880K)のリヤフェンダー、タイヤの上あたりの塗装がぷくっと浮いてきた。トランクを開けるとマットの下が湿っていて、錆が見える。コペンのサビは、オーナーの間で持病として知られています。整備工場の修理事例を集めると、腐食が集中していたのはリヤフェンダー、トランクの後ろのバックパネル、トランクの中の3か所でした。表面の浮きを直すなら数万円、穴があけば10万円前後、インナーまで傷んでいると30万円という例も。腐食の進み方と、修理の段階ごとの費用をまとめます。
腐食の進み具合を確かめる
初期のサインは、塗装の浮きや膨らみです。千葉の板金工場は、塗装が浮いている部分は内側で錆が出て腐食していると説明していました。表面の点錆ではなく、裏側(インナー)から錆びて表に押し出してくるのがコペンの特徴。進むと、リヤフェンダーのアーチ付近やバックパネルに穴があきます。
| 場所 | 見るところ |
|---|---|
| リヤフェンダー(アーチからインナーパネル) | 塗装の浮き、膨らみ、穴 |
| バックパネル(トランクの後端、リヤバンパーの裏) | バンパーを外した面の錆、穴 |
| トランクの中 | マットの下の水たまり、ウェザーストリップの取り付け部の錆 |
| サイドステップ(サイドシル) | 下面の腐食 |
| フロントフェンダーのアーチ | バンパーとの擦れの塗膜はがれから錆(雪国の例) |
コペンの専門店は「大抵がインナーパネル側も腐っているので、表面だけ安く板金しようと思わないように」と書いていました。知恵袋でも、フェンダーの裏のシーリングに錆が回っている可能性が高いという回答があります。表面の小さな浮きでも、裏側まで見てもらってから修理の範囲を決めたいところです。フロアやルーフが腐食した整備事例は見つからず、ルーフ(アクティブトップ)の修理は錆ではなく作動の不良が中心でした。2代目(LA400K)の錆の報告も見つかっていません。
錆びる原因
整備工場が挙げていた原因は、構造的に水がたまりやすいこと、オープンカーならではの雨漏り、融雪剤(塩化カルシウム)がフレームの内側の隙間から入ること、タイヤハウスとリヤバンパーの隙間から水が入ること。「コペンは雨漏れも多く、どうしても錆とお付き合いしないといけない車」と書いた工場もありました。トランクの床には水抜きのキャップが4か所あり、劣化してボロボロになるというオーナーの記録もあります。冬を越えて一気に進んだという雪国のオーナーのブログも。事例はH14〜H21年式で、距離より年数と保管の環境、地域の影響が大きいと読めました。年式で改良されたという話は「聞いた」程度で、公式の情報は見つかっていません。
どうやったら直るか
段階ごとの直し方
表面の錆の段階なら、研磨して錆転換剤や亜鉛のスプレーを使い、サーフェイサーと塗装で仕上げる方法があります。ただ、赤錆が残ったまま塗れば錆は進み続ける、という回答も。浮きが小さいうちは、錆を削ってパテで整えて塗装する板金で直せますが、裏側が腐っていると再発しやすい方法です。
穴があいていれば、腐食した部分を切り取って鉄板を溶接する切り継ぎ。広い範囲に穴があけば、新品のリヤフェンダーやバックパネルに溶接で交換します。「ここまで錆びたら補修より交換のほうが良い」と書いた工場もありました。穴を鉄板ではなくパテで埋めていたため再発した例や、表面だけの修理が失敗した例も報告されています。
再発を防ぐ施工
整備工場が再発防止に挙げていたのは、インナーパネルの錆の除去と防錆塗装、新品パネルの裏面への塗装、タイヤハウスへの防錆材、コーキングで隙間をふさいで泥水が入らないようにすること。見積もりを比べるときは、こうした作業が入っているかを聞くと、安い見積もりとの違いが分かります。予防としては、冬の下回りの洗浄、アンダーコート、水抜きキャップの交換、ウェザーストリップの点検、屋内やカバーでの保管が挙がっていました。ダイハツの公式ページで、腐食や雨漏りに関するリコールは確認できていません。
直すにはこれくらいの費用がかかる
| 車種 | 内容 | 店 | 金額 |
|---|---|---|---|
| ABA-L880K H21 | 左ステップの腐食の板金塗装(1日) | 指定工場 | 33,000円 |
| コペン | クォーターパネルの錆、表面だけ除去して板金塗装 | 認証工場 | 66,000円 |
| L880K H15 アクティブトップ | 左リヤフェンダーの穴、溶接で補修して塗装(10時間) | 指定工場 | 110,000円 |
| LA-L880K H14 アクティブトップ | リヤフェンダーの腐食を切除、インナーの錆除去、左右塗装 | 板金工場 | 300,000円 |
| フロントフェンダー(部品) | メーカーの補修部品(塗装別)/中古 | オーナーの記録 | 片側2万円台/1万円ほど |
表面の処理で3万〜7万円、穴の溶接補修で10万円前後、インナーまで含めた広い範囲で30万円。知恵袋には「部分なら1万〜1.5万円」という回答もありましたが、写真を見ての推測で、隠れた腐食があれば大きく上振れします。バックパネルの交換や左右のフェンダーの交換をした事例もありましたが、金額は書かれていませんでした。ディーラーと民間を比べた例もありません。
インナーやバックパネルまで穴があいて30万円級になるなら、状態のいい車への乗り換えも選択肢に入ってくるでしょう。逆に、錆が軽く、ほかが良好なら、早めの処置で長く乗れます。中古で探すなら、トランクのマットの下、水抜きキャップ、バックパネル、アーチの内側、サイドステップの下面を確かめたいところです。
同じ時期に重なるもの
錆が出る年数のコペンは、アクティブトップの作動不良やルーフのコンピューター、ウェザーストリップの劣化による雨漏り、マフラーの腐食の穴、ラジエーターの水漏れも出てくる頃です。ルーフの故障はコペンのルーフの記事にまとめました。