走り出した瞬間や、段差を越えたとき。愛車のノア・ヴォクシーから今までしなかった音が聞こえる。ディーラーに持ち込むほどではない気もするけれど、放っておいて大丈夫なのかは分からない。
音の種類ごとに、原因と、直すといくらかかるのかをまとめました。修理費を払って修理するかどうかの判断基準も参考になさって下さい。
エンジンからの異音

ノア・ヴォクシーはカムシャフトとロッカーアームを搭載しています。冷間始動の直後などにカラカラという打音が聞こえること自体は、この構造では珍しくありません。
ただし走行距離が伸びて、普段よりも音が大きく感じるようになったのなら、燃料系や動弁系の点検が必要。
タイミングチェーン方式のエンジンは、突然切れる心配が少なく、寿命も20万km以上と言われていますが、オイル管理が悪いとチェーンが伸び、始動時にガラガラという音が発生する場合もあります。
※タイミングチェーン交換となった場合の目安は、部品と工賃で約8万〜15万円。整備工場によって異なります
オルタネーターからの異音

オルタネーターは耐久性のある部品とはいえ、10~15万km程度では交換となるケースは少ないです。とはいえ使用条件によっては、たとえ10万km以下でも内部の部品が劣化、あるいは損傷する場合があります。
ウィーンとか、カタカタカタカタ…といった異音が出はじめたら、ベアリングの摩耗が考えられますので、早めに点検して交換するようにしてください。
※リビルト品での交換で約4万〜8万円。整備工場によって異なります
ウォーターポンプからの異音

ウォーターポンプのシャフトベアリングが損傷すると、ウォーンとかガラガラといった異音が出ます。
寿命としては約10万km前後
が目安。先述の通りタイミングチェーン方式のため、ベルト交換に合わせて同時に交換するという観点がなく、多走行になると意外に見落としがちなパーツ。
定期交換ではなく、異音が出た時点での単独交換になります。
冷却水漏れからオーバーヒートに発展すると、修理費が一気に跳ね上がる箇所ですので、放置は避けてください。
※交換で約3万〜5万円。整備工場によって異なります
CVTからの異音

CVTはもともと、ウィーンとかキーンといううなり音が発生しやすい特性を持っています。
金属同士のベルトとプーリーがこすれ合って駆動力を伝える構造ですので、その際に生じた振動がミッションマウントを通じて車内へ届きます。
これら自体は異常音とは言えません。ただし普段よりも音が大きく感じるようになったのであれば、まずはCVTオイルを交換してみて、それでも直らないようであればオーバーホールやリビルド品への交換が必要です。
※フルード交換など軽微な整備なら数万円、本体載せ替えとなると約30万〜50万円。整備工場によって異なります
ブレーキの異音

ノア・ヴォクシーに限らず、冬の寒い日に乗り始めてすぐブレーキを踏むと、キーキーと鳴くことがあります。2〜3度軽くブレーキをかけて音がやむ程度なら、通常の範囲と考えて差し支えありません。
ブレーキが温まった状態でもキーキー鳴るようであれば、社外品パッドの材質の問題か、ローター研磨などの修理が必要になります。
原因
- ブレーキパッドの摩耗
ブレーキパッドの残量が少なくなってくると、パッドウェアインジケーターという部品がブレーキディスクに触れます。その際に、キーという高い音が発生する仕組みです。残量が少ないことを知らせる機能だと考えてください。いつもとは違うキーキー音が連続で出だしたら、すぐにパッドの残量を確認しましょう。
- ブレーキパッドとローターの摩擦面の振動
パッドを新品に替えたとき、面取りをしないと摩擦面から振動が生じ、その周波数によっては甲高いキーキー音が出る場合があります。面取りをすれば振動を吸収できます。ローター面が凸凹に摩耗しているときも、同じく振動の原因になります。
修理費用

ノア・ヴォクシーの場合
- ブレーキパッド8800円
- ローター6500円×2
- 交換工賃9600円
合計 約31400円
※代表的な概算であり、整備工場によって異なります
スライドドアからの異音

ノア・ヴォクシーは、スライドドアからの異音が多い車種です。
マンホールの蓋などの段差を通過するとき、運転席もしくは助手席側のスライドドア付近から、コトコト、カタカタという小さな音が出るケースがあります。音量は大きくないものの、一度気になりはじめると耳につきます。
発生する条件

- 冬場よりは、夏の暑い日 車体温度が著しく高い時
- 車道や歩道の段差、マンホールの蓋の上を走行する時
- 停車時からの発進、交差点など急に曲がる時 など
対応策

- ディーラーで対応できるのは、部品交換ではなくスライドドアのストライカーなどの調整が中心です。調整後にぴたりと直るケースもありますが、1年ほどで再発することもあります。
- スライドドア上側の突起物の台座部分に、ホームセンターで売っているゴムワッシャー、内径8mm、外径18mm、厚さ1.5mm程度を取り付け、さらに突起物にゴムのキャップ、6Φ×15mmを被せると効果があるようです。
- 装着から1年ほど経過すると、ゴムキャップの当たる部分に亀裂が入って効果が落ちてきますので、ときどき点検して交換したほうが良いでしょう。
- 仮にスライドドアを1枚交換となると、新品部品で15万円程度、中古部品なら4万円から5万円。これにプラスして交換工賃2万円、塗装5万円前後がかかります。
スライドドア1枚の交換で、車検2回分に近い金額。この判断を下す前に、確認しておくべき数字があります。
価値を超える修理費に要注意
その修理費は、今のノア・ヴォクシーの価値を超えていませんか?
| 異音の箇所 | 修理費の目安 |
|---|---|
| ブレーキパッド・ローター | 約31,000円 |
| ウォーターポンプ | 約3〜5万円 |
| オルタネーター | 約4〜8万円 |
| タイミングチェーン | 約8〜15万円 |
| スライドドア交換 | 約22〜27万円 |
| CVT載せ替え | 約30〜50万円 |
※いずれも代表的な概算です
異音が出はじめるのは、10年目で走行10万km前後。ここで問題になるのは、1ヶ所直して終わりにならない点です。ブレーキを直した半年後にオルタネーター、その翌年にスライドドア。同じ時期に組み付けられた部品が、同じ時期に寿命を迎えるのですから当然とも言えます。
価値以上の修理代を払う弊害
100万円の価値の車に10万円の修理ならともかく、30万円の価値の車に50万円の修理となるといかがでしょうか。
同時に多くの方が見落としている事実があります。それは、
修理代は買取金額に上乗せされない
ということ。
買取価格を決めるのは、年式・走行距離・グレード・相場です。直前に支払った整備費用が査定表に載る欄はありません。
20万円かけてスライドドアを交換したところで、それで査定額が20万円上がることはない。修理とは価値の目減りを止める行為であって、価値を積み増す行為ではないのです。
もうひとつ、業界にいた人間として申し上げておきます。
整備工場に支払う部品代と工賃、買取業者が自社で処理する原価は、同じ作業でも金額が違います。異音の原因がはっきりしている車であれば、直さずそのまま査定に出したほうが、手元に残る金額が多くなる場合がある。直してから売るという順番が、結果として二重の出費になるケースは珍しくありません。
値段はつかないという思い込み
とはいえ人気のノア・ヴォクシー。
国内のみならず、海外での需要も根強い車種。
10年落ち、走行10万kmを超えていてもまだ金額がつきます。国内の中古車店の店頭価格だけを見て「もう価値はないだろう」と決めつけ、そのまま20万円の修理に踏み切る。これがいちばん損の大きい選択になるので要注意。
ですからまずは修理前に今の価値を調べてみませんか?
今の愛車にいくらの値がつくのか。これを知らないまま修理をすると、後から取り返せません。たとえば修理に20万円かけても、愛車の価値が20万円上がらないのはご存知ですよね。
今の価値を見てから修理を検討しませんか。
メーカー・車種・年式など数項目の入力/費用はかかりません
こちらに入力すると、こうして今のノア・ヴォクシーがどれくらいで買い取ってもらえるかがすぐにわかって便利。
***車種によって金額は変わります***
しかもこれが入力したあなたのスマホで見ることができます。
今の金額を見てから修理をどうするか。判断基準として持っておいてはいかがでしょうか?
修理見積が今の価値の2割を超えるなら検討
3割を超えるなら乗り換えが合理的
100万円の価値の車であれば、20万円までの修理であればまだ直す価値もあるでしょう。しかし30万円を超える修理ともなれば、修理は見送って乗り換えも検討しましょう。
この計算で必要なのは、修理の見積りと今の価値の2つ。見積りは工場に行けば出ますが、価値はご自身で調べるほかありません。
迷っている間に状況は悪化します
中古車の査定額は、なだらかに下がるのではなく、段差で落ちます。
走行距離は5万km・7万km・10万kmが最初の大きな段差。ここを超えた瞬間に評価が一段下がります。年式も同様で、初度登録から13年を超えるとガソリン車の自動車税がおよそ15%重くなり、車検時の重量税も上がる。買い手はその負担を織り込んで値付けをしますので、13年目の壁を越えた車は査定が明確に下がるわけです。
異音を放置した結果、例としてウォーターポンプの不具合がオーバーヒートへ発展するといった二次故障も、当然ながら評価を落とす要因になります。そのまま放置していても、
条件が良くなる要素は1つもない
と理解しておきましょう。
売る決断はまだ不要
一括査定と聞いて身構える方が多いのは、電話が鳴り止まなくなるという話を耳にするからでしょう。ですがこのMOTAは、入力が終わった瞬間に一斉に電話が鳴るような一括査定とはちがい、多くても3社からの電話しか鳴らない事前査定方式。
WEB画面に表示された価格を見て、売る気が起きなかったら
「ごめんね、今回はやめとくね」
と言えば問題ありませんし、その後しつこい営業もMOTA側が禁止しています。
また価値を知って修理工場に見積もりをもらおうとされているのなら、
「修理か乗り換えか迷っている」
と正直に言うのもあり。ですがあまり修理を事前に通告すると、値段が下がってしまう場合もあるのでご注意を。ともかく査定を受けたからといって売る義務はありませんし、費用も一切かかりません。
修理するか迷っている状態から、数字で判断できる状態へ。
所要時間は1分程度です。
今の愛車にいくらの値がつくのか。これを知らないまま修理をすると、後から取り返せません。たとえば修理に20万円かけても、愛車の価値が20万円上がらないのはご存知ですよね。
今の価値を見てから修理を検討しませんか。
メーカー・車種・年式など数項目の入力/費用はかかりません